2012年4月18日(水)
制裁緩和なら解決用意
核開発めぐりイラン外相
【カイロ=小泉大介】イランのサレヒ外相は16日、欧米などが同国への経済制裁を緩和するのであれば、核開発問題のすべてを解決する用意があると表明しました。イラン学生通信に対して語りました。5月23日にイランと国連安全保障理事会常任理事国(米英仏中ロ)にドイツを加えた6カ国との次回核協議が開催されるのに向けたメッセージとみられます。
同外相は「西側が信頼醸成措置が必要だと考えるなら、経済制裁の分野で始められなければならない」と指摘。その上で、「その意思があるなら、核交渉のプロセスは非常に簡単となり得る。われわれはすべての問題を解決する用意があるし、それは次回協議でさえ可能だ」と述べました。
核協議の焦点である高濃縮ウランの取り扱いについて同外相は、「濃縮活動はわれわれの権利だ」としつつ、「協議において、異なる濃度のウランをどのように獲得するのかについて話し合うことができる」と指摘。6カ国側が平和利用のための低濃縮ウランの確保を保証するのであれば、高濃縮ウラン生産を停止する可能性を示唆しました。
サレヒ外相は15日にも地元テレビで、「われわれは自らの権利を実現すると同時に、国際社会の懸念を取り除く仕組みづくりについて考慮する」と表明していました。