2012年5月2日(水)
第83回中央メーデー
志位委員長のあいさつ
日本共産党の志位和夫委員長が1日、東京・代々木公園で開かれた第83回中央メーデーでおこなった激励あいさつは次の通りです。
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中央メーデーにお集まりのみなさん、おはようございます。私は、日本共産党を代表して、熱い連帯のあいさつを送ります。(拍手)
大震災からの復興、「原発ゼロの日本」めざし力をあわせよう
東日本大震災と原発事故から1年2カ月がたちました。まず私は、すべての被災者の方々が、「安心して住み続けられる故郷」をとりもどすまで、生活と生業(なりわい)の再建、徹底した除染と全面賠償、地域社会の復興のために、国が総力をあげた取り組みをおこなうことを、参加者のみなさんとともに強く求めるものです。(拍手)
昨年のメーデーで、私は、政府にたいして、原発からの撤退を決断することを提起しました。この1年間で、「原発ゼロ」をめざす運動は、目覚ましい広がりをつくりだしています。5月5日には、北海道泊原発が止まり、稼働している原発はゼロとなります。これは、国民の力が、原発固執勢力を追い詰めた、第一歩の重要な成果ではないでしょうか。(拍手)
無謀な再稼働の押し付けをやめさせ、政府に「原発ゼロの日本」への政治決断を求めていこうではありませんか。(拍手)
裏切りと暴走の野田政権に、日本の政治のかじ取りをする資格なし
本来なら、震災復興と原発対策に国の総力をあげるべきときに、民主党・野田政権がやっていることはどうでしょう。
消費税10%への暴走、TPP参加への暴走、沖縄新基地建設への暴走――国民のみなさんが、「政権交代」にたくした「自民党政治を変えてほしい」という願いを、ことごとく裏切り、暮らしと平和をふみつぶす道を、やみくもにひた走る。もはやこの政権には、日本の政治のかじ取りをする資格はありません。この声をはっきりと突きつけようではありませんか。(拍手)
「二つの害悪」を断ち切る大改革にとりくめば、大きな希望と展望が開ける
どうして、ここまで落ちぶれたのか。それは、民主党政権が、「アメリカいいなり・財界中心」という古い政治の「二つの害悪」に縛られ、そこから抜け出すことができなかったからです。この「二つの害悪」を断ち切る大改革にとりくんでこそ、日本の政治に大きな希望と展望が開けてくる。そのことを、私は訴えたいのであります。
「財界中心の政治」を断ち切れば、どういう展望が開かれるか。
日本共産党は、富裕層や大企業に、その力にふさわしい社会的負担と責任を果たさせるなら、消費税に頼らなくても、社会保障を充実し、財政危機を打開することができることを、「提言」の形でまとまって示しています。
政治の姿勢を変えれば、消費税に頼らない別の道がある。ここに確信をもって、消費税大増税法案を必ず廃案に追い込もうではありませんか。(拍手、指笛)
安保60周年の年――その是非を問う国民的討論をよびかける
米軍基地問題、TPP問題などを通じて、多くの人々が、「こんなアメリカいいなりの国でいいのか」と感じています。
今年は、日米安保条約が発効して60周年の節目の年です。その年のメーデーにあたって、私は、「アメリカいいなり政治」の根源にある日米安保条約の是非を問う、国民的討論を起こすことを心から呼びかけるものです。
安保をなくせば、日本からすべての米軍基地がなくなり、日本国民は基地の重圧から一気に解放されます。日本は戦争の震源地から、憲法9条を生かした平和の発信地に変わります。日米安保条約をなくし、自主独立と平和の新しい日本をご一緒につくろうではありませんか。(拍手)
国民のたたかいで、希望ある未来を
国民のたたかいこそ歴史をつくる力です。
最後に私は、日本航空(JAL)、いすゞ、ホンダ、旧社会保険庁のみなさんのたたかいをはじめ、不当解雇に反対し、労働者の権利を守るあらゆるたたかいに心からの連帯のメッセージを送ります。国民のたたかいで、希望ある未来を開きましょう。第83回メーデー万歳!(大きな拍手)