2012年5月19日(土)
早く開門の工程示せ
諫早干拓 被害救済 農水省に要請
熊本いのちネット
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熊本県内の労働組合や市民団体、日本共産党でつくる「いのちとくらしを守る熊本ネットワーク」は18日、国会内で農林水産省と交渉しました。同ネットワークの楳本光男共同代表が、諫早干拓による深刻な漁業被害の緊急調査と救済措置の具体化、排水門開門の具体的な工程表の提示、農業用水確保などを求める要請書を手渡しました。
松山邦夫衆院熊本2区予定候補は「ギロチン」と呼ばれた排水門閉め切りから10年がたち、漁業被害は累積し、借金を苦に自殺した漁業者もいると告発。「地域社会が丸ごと破壊されるなか、福岡高裁の開門命令は一つの希望だ。しかし、具体的な時期や工程は示されていない。早く示してほしい」と求めました。さらに松山氏は、開門の前提となる農業用水確保について、深井戸掘削による地盤沈下を不安視する農業者に配慮し、ため池や河川、浄水場による水確保を検討すべきだと提案し「漁業と農業がともに成り立つよう解決してもらいたい」と要請しました。
松岡徹県議は、来年12月の開門命令期限ぎりぎりの開門では、ノリ漁の繁忙期と重なるため、開門を早期に実施してほしいという漁業者の声を代弁しました。また、漁業者個別の被害実態調査と救済を早期におこなうよう求めました。
農水省の担当者は、紙智子参院議員の質問への農水相答弁を踏まえ「個々の被害に肉薄していってしっかり対応したい」と回答しました。
赤嶺政賢衆院議員秘書が同席しました。