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2012年6月7日(木)

食料主権確立 飢餓削減へ

ボリビア 米州機構総会が宣言

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 【ラパス=島田峰隆】ボリビア中部のコチャバンバ郊外で3日から開かれていた米州機構(OAS)年次総会は5日、食料主権に言及し、飢餓削減を目指す決意を述べた最終宣言を賛成多数で採択して閉幕しました。


栄養不良根絶目指す

 最終宣言は、米州大陸での飢餓や栄養不良根絶を目指すとして、「食料安全保障に関する共通の課題を推進する」と強調。「家族経営農業への支持」「持続可能な農業活動に向けた土地の有効活用」「小規模農家の生産力強化」などを促進すると述べています。

 一方で、農産物の「開かれた国際商業の振興」をうたうなど、域内の農産物輸出大国に配慮したとみられる文言も盛り込まれています。

 ホスト国ボリビアは「主権を伴った食料安全保障」という文言を提案。討論では「食料主権は何十年も国際的課題に上っている。どの国も発展のために主権を行使する権利を持っている」(カリブ海の島しょ国セントビンセント・グレナディーン)など歓迎する声が上がりました。しかし、「主権を持った」という部分については、チリが「市場の自由を損なう」として反対を表明。米国も同調し、全会一致での採択にはなりませんでした。

 ボリビアのディエゴ・パリOAS大使は「多くの国から支持を得た。食料は生命の問題であり、ボリビアは命の守り手になる」と宣言の意義を強調しました。

 総会は、アルゼンチンと英国が領有権を争っているフォークランド諸島(スペイン語名マルビナス諸島)について、両国に対し問題解決へ向けた交渉を再開するよう求める決議を採択。ボリビア・チリ間の領土問題についての決議では、両国に対話を促しました。

 来年の総会をグアテマラで、第7回米州首脳会議を2015年にパナマで開くことも確認しました。


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