2012年6月22日(金)
ブラジル大統領 「持続できる開発を」
リオ+20 100カ国超の首脳集う
【リオデジャネイロ=島田峰隆】当地で20日に開幕した「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)には、100カ国以上の首脳が参加しています。会議期間中、地球環境保全と経済成長を両立させるグリーン経済の実現など、持続可能な開発をどう達成するか首脳らが演説します。
ホスト国ブラジルのルセフ大統領は同日、「この会議では、われわれは確固とした誓約を打ち出さなければならない」「(環境保護に)必要な対策をとるコストよりも、何も行動しない場合のコストのほうが高くつく」と強調しました。
最終日に採択する予定の成果文書をめぐる交渉では、地球環境の悪化に主要な責任を負う先進国が率先して対策をとるべきであるとする「共通だが差異ある責任」の原則を再確認することに先進国が抵抗しました。同原則は1992年の「国連環境開発会議」(地球サミット)で確認された原則の一つです。
同大統領は「『共通だが差異ある責任』の原則はより公正な世界をつくるために必要だ。(地球サミットで確認された)リオ原則は各国の政治決定に効果的に含まれなければならない」と述べて、先進国の姿勢を批判しました。
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は同日、開幕にあたって演説し、「貧しい人々や地球環境を犠牲にして繁栄するやり方を続けることはできない」と指摘。「この機会を無駄にしないようにしよう。言葉が実行に移されるか世界が見ている」と語りました。
会議には各国首脳のほか、非政府組織(NGO)、企業関係者など4万人余りが参加しています。一方、オバマ米大統領、メルケル独首相、キャメロン英首相など主要先進国の首脳が参加を見送っており、NGOなどからは批判の声が出ています。