2012年8月10日(金)
各国政府に行動訴え
原水爆禁止世界大会・長崎 「手紙」採択
核兵器なくせの声が世界各国の市民と政府の中でかつてなく強まるなかで、長崎は9日、原爆投下から67年の記念日を迎えました。長崎市内では、原水爆禁止2012年世界大会・長崎と市主催の平和式典がおこなわれました。世界大会・長崎では「長崎からの各国政府への手紙」を採択。核兵器禁止条約の交渉開始のために、各国政府が国際政治の場で積極的に行動するよう呼びかけました。
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原水爆禁止2012年世界大会・長崎は、1700人が参加し、2015年の核不拡散条約(NPT)再検討会議にむけて、「核兵器のない世界」への扉を開くために全力を尽くすことを訴える決議「長崎から各国政府への手紙」を採択して閉会しました。
主催者あいさつした大会実行委員会議長団の安斎育郎さんは、4日に採択された国際会議宣言の重要点に触れながら、「核兵器のない世界」をつくり出すために、「世界大会で学んだことを世界各国、日本各地に持ち帰り、核兵器廃絶のための創造性豊かな行動を」と呼びかけました。
「被爆者の訴え」として、日本原水爆被害者団体協議会事務局次長の木戸季市(きどすえいち)さんがマイクを握り、「すべての人が安心して生きていける安全な社会、核兵器も戦争も、原発もない社会の実現を」と訴えました。
「核兵器のない世界のために〜草の根の運動交流」では、海外代表とともに九州各県の代表が、自治体と共同した「核兵器全面禁止のアピール署名」や被爆の実相を広げる原爆展開催の経験などを報告しました。
最後に、運営委員会代表の野口邦和さんが行動提起。「『核兵器のない世界』への扉をこじ開けるためには、これまでにも増して世界諸国民の運動と世論の高揚が必要だ」と強調。原発問題などでの劇的な行動の広がりに確信をもって、いっそう署名活動などに力をつくそうと呼びかけました。