2012年8月31日(金)
TPP参加表明阻止 超党派議員らが集会
志位委員長 “ノーの声 国民多数に”
9月に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)での環太平洋連携協定(TPP)交渉参加表明を阻止しようと、超党派議員らが30日、憲政記念館で集会を開きました。日本共産党、民主、自民、生活、公明、社民などの国会議員222人(代理含む)が参加。APECと国連総会での交渉参加表明に反対する決議を採択し、藤村修官房長官に要請しました。 (関連記事)
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開会あいさつで民主党の山田正彦元農水相は「交渉入りしたら後戻りできない。超党派と国民の力で断固阻止していこう」と呼びかけました。
日本共産党の志位和夫委員長は「TPPをめぐる情勢は激しいつばぜりあいの中にある」と指摘。野田佳彦首相はこれまで国民の強い反対を受けて参加表明を見送らざるをえず、APECでも「先送り」と報じられる一方、日本経団連は今年中の参加表明を迫っており、野田首相は表向きは「情報収集をしている」といいながら国民に隠れて交渉を進め、なし崩し的に交渉参加を進めようとしていると告発しました。
志位氏は「野田首相は『説明責任を果たし、国民的議論を経て結論を出す』といってきたが、まともな情報は何も出していない。『秘密交渉によるなし崩しのTPP参加は許されない』という声をあげよう」と呼びかけました。
さらに志位氏は、「国民世論がどう動くかが勝負だ」と強調。TPPに関する世論調査で「農業に影響が出る」が60%に達し、「日本経済全体を悪くする」も多数を占め、賛否は4割で拮抗(きっこう)するところまできたと指摘し、「圧倒的多数の国民が『TPPノー』というところまでいくことが勝利のカギだ。力を合わせてがんばろう」と訴えると、大きな拍手がわき起こりました。
各党議員から「大事な日本が壊される危機だ。超党派で姿勢を変えていこう」(自民・山田俊男氏)、「日本の文化と国民の生活を根底から覆す。国会議員として責務を果たそう」(生活・鈴木克昌氏)、「子孫に重荷を背負わせることになる」(公明・石田祝稔氏)、「農業も地域経済も破綻してしまう」(社民・中島隆利氏)など阻止に向けた決意表明が相次ぎました。
集会では元外務省国際情報局長の孫崎享(うける)氏が講演しました。