2012年9月29日(土)
築地市場の移転予定地
土壌汚染対策に欠陥
都議会委 清水議員が追及
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日本共産党の清水ひで子東京都議は28日の都議会経済・港湾委員会で、築地市場移転予定地(江東区豊洲の東京ガス工場跡地)で環境基準の1000倍のベンゼンが新たに検出された問題を取り上げ、現行の土壌汚染対策には重大な欠陥があると追及しました。
ベンゼンが見つかったのは、都がこれまで「水を通さないので汚染がそれ以上深く広がらない」としてきた有楽町層(「不透水」層)の内部。都は汚染物質の分布調査を不透水層上端までにとどめ、これを前提に汚染処理策を策定しており、今回の汚染発覚で専門家からは「都の処理策の前提が崩れた」との批判があがっています。
清水氏は1000倍のベンゼンが不透水層上端から1メートル以上深い内部で検出され、シアン化合物も不透水層内部の深さ6メートルの範囲にわたり見つかった事実を示し、「もはや不透水層があるとは言えない」と批判しました。
都中央卸売市場の加藤直宣担当部長は「何らかの理由で操業由来の汚染物質が局所的に浸透した可能性がある」と認めたものの、汚染範囲は確認したので問題ないと答弁。
清水氏は「小手先の対策は成り立たない。徹底的な調査をやり直し、それに見合った対策を都民の血税をどんなにかけてもやるのか、無駄な工事をやめ現在地再整備に戻るのか、重大な決断が問われる。欠陥の汚染対策に税金600億円も使うのは許されない」と迫りました。