2012年10月5日(金)
政党助成金ためこみ
5閣僚が6200万円
東日本大震災、東京電力福島第1原発事故の被災者が、いまなお先のみえない苦しみにおかれているにもかかわらず、日本共産党を除く政党が、年間約320億円にのぼる税金を分け取りしている憲法違反の政党助成金。野田佳彦第3次改造内閣の閣僚5人が2011年末時点で使い残した政党助成金を返還せず、あわせて約6200万円もため込んでいることが4日、本紙の調べでわかりました。
被災地の苦しみよそに
11年の政党交付金使途等報告書を調べたもの。野田首相はじめ民主党の各閣僚、国民新党の下地幹郎郵政民営化・防災担当相が支部長をつとめる政党支部は、党本部から1000万〜1200万円の政党助成金を受け取っています。
政党助成金を使い残した閣僚は、平野達男復興相、田中真紀子文部科学相、郡司彰農林水産相、三井辨雄厚生労働相、枝野幸男経済産業相。うち3人が1000万円以上をため込んでいます。(金額は別項参照)
平野復興相は、10年末時点でも、約2424万円を使い残していましたが、さらに300万円以上、積み増した格好です。田中文科相も、10年末時点から450万円以上、積み増しして1719万円もため込んでいます。
政党助成金の原資は税金であり、あまったら国庫に返納するのが原則です。
政党助成金の使途も問題です。
北海道選出の小平忠正国家公安委員長・消費者担当相は、「排雪代金」として10万円を支出。福島選出の玄葉光一郎外相は、放射線測定器の専門商社から「測定器」を8万1900円で購入していました。
岡田克也副総理、羽田雄一郎国土交通相、中塚一宏金融・少子化担当相の3人は、受け取った1000万円を、支出先の公開義務がない「人件費」として、すべて支出しています。
郡司 彰農林水産相
1638万2387円
田中真紀子文部科学相
1719万4648円
平野達男復興相
2781万9708円
三井辨雄厚生労働相
101万1284円
枝野幸男経済産業相
1万6315円
(2011年政党交付金使途等報告書で作成)