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2012年10月12日(金)

アフリカの飢餓深刻

8人に1人 栄養不足 国連機関世界推計

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 国連食糧農業機関(FAO)など国連3機関は9日、「2012年版世界食料不安白書」を発表、世界人口の8人に1人に当たる約8億6800万人がなお慢性的な栄養不足状態にあるとの推計を明らかにしました。

 白書によると、世界全体での栄養不足状態の人々の割合は1990〜92年の18・6%から10〜12年で12・5%に、実数で1億3200万人の顕著な減少を見せました。しかし、発展途上国での割合は10〜12年で14・9%と高い水準で、現在の減少率が続いても15年には12・5%にとどまると推定されます。

 途上国での栄養不足人口の割合は90〜92年で23・2%。飢餓人口を15年までに90年を基準として半減するとした国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成には11・6%までの削減が必要です。白書は「07年以来飢餓減少率は鈍化しており、諸国が適切な措置を講じることが求められる」としています。栄養不足人口の大半、8億5200万人は発展途上国の人々。アジア太平洋地域では過去20年間で約30%減少したのに対し、サハラ以南アフリカ諸国では同じ期間に1億7500万人から2億3900万人に増加しました。

 白書は、「栄養不足が原因で5歳未満児1億人以上が低体重児となり、人間的、社会経済的能力の発揮が妨げられ、幼児期の栄養不足が原因で毎年250万人が死亡している」と指摘。「今日の世界でまったく受け入れがたいことだ」と強調しました。

 白書は、飢餓の克服には、農業生産の拡大だけではなく、弱者の社会的な保護が必要だと指摘しています。


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