「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年10月25日(木)

核兵器は非人道的 共同声明受けて国連パネル討論

核戦争の被害は世界に/核兵器の非合法化を

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ニューヨーク=山崎伸治】国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)で核兵器の非人道性に懸念を表明し、核兵器の非合法化を求める国連加盟34カ国の「共同声明」が発表されたのに合わせ、核兵器の非人道性を告発するパネル討論会が23日、ニューヨークの国連本部で開かれました。

写真

(写真)23日、ニューヨークの国連本部で開かれた核兵器の非人道性を告発するパネル討論会(山崎伸治撮影)

 非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)と共同声明を提案したスイス国連代表部が主催。各国代表部の外交官やNGO関係者など約100人が出席しました。

 スイスのベンノ・ラグナー核軍縮・不拡散担当大使は「共同声明」について、今年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議第1回準備委員会の機会に発表された同様の「16カ国声明」に続くものだと指摘。「核軍縮の人道的側面を鮮明にすることは、核軍縮の議論を組み立て直すのに役立つと考える」とその狙いを述べました。

 核戦争阻止国際医師会議(IPPNW)のアイラ・ヘルファンド共同議長(米国)は、南アジアや米ロ間で核戦争が起きた場合、直接の被害にとどまらず、気候変動や食料不足などの被害が世界中に広がると警告。同会議のロバート・ムトンガ共同議長(ザンビア)も、アフリカは非核地帯になっていても核戦争の被害は免れないと強調しました。

 ICANのレベッカ・ジョンソン副議長は、核兵器の非合法化はすべての国が行うべきだと強調。欧州諸国や日本、オーストラリア、韓国など「核の傘」のもとにある諸国がその方向に踏み出すことが重要だと指摘しました。

核軍縮声明に日本不参加 反核団体に驚きと失望

 【ニューヨーク=山崎伸治】スイスなど国連加盟34カ国と同オブザーバー国バチカンが核兵器の非人道性に懸念を表明し、核兵器の非合法化を求めた「共同声明」に日本政府が参加を拒否したことをめぐり、国際的な反核組織から驚きと失望の声が上がっています。

 「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のレベッカ・ジョンソン副議長は23日、日本政府の対応について「ショッキングだ。核兵器の非人道的側面に迫ろうという呼び掛けに応じないとは」と表明。日本政府が核保有国と同じ“軍備管理・不拡散”という発想に立っていると批判しました。

 オランダの反核組織「IKVパックス・クリスティ」のスージー・スナイダーさんは同日、「道義的に非難する」と強調。「核兵器使用の直接の結果を知っている日本が(声明に)加わらないことは、ショッキングであり、残念であり、痛ましい」と述べ、「今からでも加わることを期待する」と表明しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって