2012年10月30日(火)
前原大臣
秘書宅に政治団体事務所
実体なし 経常経費1232万円計上
前原誠司国家戦略担当相(衆院京都2区)の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が2004〜10年、東京都江東区の秘書の自宅マンションの一室を「主たる事務所」として総務省に届け出て、1200万円を超す経常経費を計上していたことが、29日、明らかになりました。
政治資金収支報告書や官報などによると、同後援会の前身は、1996年2月に発足。02年12月に現在の名称に変更し、所在地を東京都千代田区から江東区大島の秘書のマンションに移しました。
04年に約149万円、09年に約26万円、10年に5万円の計約180万円を事務所費として計上。人件費として、07年に約138万円、08年に約259万円、09年に255万円、10年に240万円の計約892万円を支出しています。このほか、光熱水費、備品・消耗品費を合わせた04年からの7年間の経常経費の総額は約1232万円にのぼります。
収支報告書には同後援会の連絡先として、京都市内の前原氏の事務所の電話番号が記載されるなど、同マンションは政治団体の事務所としての実体はありません。
政治団体の経常経費をめぐって架空支出や裏金づくりの疑惑が生じた、いわゆる「事務所費問題」は、光熱水費がかからない議員会館に置いていた松岡利勝農水相(故人)はじめ、佐田玄一郎行革担当相=関連会社のビル、赤城徳彦農水相=実家、太田誠一農水相=秘書の自宅(以上自民)、川端達夫文部科学相=労組の幹部宅、荒井聡国家戦略担当相=知人の自宅=(以上民主)など、再三明らかになり、閣僚辞任も相次いでいます。