2012年11月9日(金)
核廃絶条約の交渉求める決議
国連総会第1委が採択
日本は棄権
【ワシントン=山崎伸治】第67回国連総会の第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)は5〜7日、55の決議案の採決を行いました。このうちマレーシアなどが提出した核兵器禁止条約の交渉開始を求めた決議は、賛成123、反対24、棄権24で採択されました。
マレーシアなど非同盟諸国が提案の「核兵器合法性に関する国際司法裁判所の勧告的意見の後追い」と題する決議は、「核兵器の開発、生産、実験、配備、備蓄、移送、威嚇ないし使用を禁止し、その廃絶をもたらす核兵器条約の早期締結につながる多国間交渉の開始」を求めています。
ミャンマーなど38カ国が提出した決議「核軍縮」も、化学兵器禁止条約、生物兵器禁止条約に続き、「核兵器禁止条約を確立するよう決意する」と表明。賛成111、反対43、棄権20で採択されました。
日本は昨年に引き続き「核兵器の全面的廃絶に向けた共同行動」決議を提出し、賛成多数で採択されました。
ただ日本は、核兵器禁止条約の交渉開始を求めたマレーシア提出の決議に、「多国間交渉の開始を呼び掛けるのは時期尚早だ」と主張。ミャンマーなど提出の決議には、「核保有国も含めた共同の行動が重要だ」などとして、いずれも昨年に続き棄権しました。