2012年11月15日(木)
広島での「核兵器廃絶無理」発言
橋下氏、知事の批判に「訴えるだけで変わらない」
「核廃絶だけを叫んでいても何も動きませんよ」―。「日本維新の会」の代表を務める橋下徹大阪市長は14日、改めて核兵器廃絶に向けた行動に背を向ける持論を展開しました。市役所内で記者団に語りました。
橋下氏は10日、遊説先の広島市で、核兵器廃絶は、いまの国際政治では「無理」「日本は平和ボケ」などと暴言を吐き、被爆者や心ある人たちから強い抗議を受けていました。
ところが、14日の囲み取材でも何の反省もなく、広島県の湯崎英彦知事が「認識を改めてほしい」と批判していることについて「日本の一地域からペーパーをまとめるだけでは世界は動きませんよ」「訴えるだけでは何も変わりません。戦後の歴史をみてもわかるじゃないですか」と開き直りました。
ツイッターでは「核廃絶のプレイヤーは核保有国=安保理常任理事国」と決め付け、非常任理事国ですらない日本が「核廃絶すると言っても誰ができるのか」と語っています。
被爆地からの発信や長年にわたる日本の原水爆禁止運動も大きな力となり、34カ国の政府が共同で核兵器禁止・廃絶の努力を強めるよう世界各国によびかけるなど核兵器廃絶に真剣にとりくむ国際世論と動向を「直視」しようとしない暴論です。