2012年11月22日(木)
東京の民自公など6党 企業・団体献金3.7億円
都政治資金報告書
東京都内の民主・自民・公明・みんな・社民・たちあがれ日本(今月、日本維新の会に合流)の各党が昨年、総額3億6916万円の企業・団体献金を集めていたことが21日、都選挙管理委員会が公表した2011年分の政治資金収支報告書で明らかになりました。
企業・団体献金も政党助成金も
共産党は受け取らず
いっせい地方選挙が行われた昨年は、参院選があった10年に比べ5541万円(18%)も企業・団体献金が増えています。政党別では自民党が2億9158万円(20%増)、民主党が4263万円(6%減)、公明党が2219万円(95%増)、みんなの党が1227万円(101%増)、社民党が35万円(3%増)、たちあがれ日本が15万円(98%減)となっています。
企業・団体献金の温床となっている政治資金パーティーも民主・自民・公明・みんなの各党の政治家が開き、収入は10億1573万円と、前年より2079万円(2%)増やしました。パーティーで最高額を集めたのは自民党都連の1億1004万円で、都議会民主党の団体が4888万円、公明党都本部が2318万円でした。個人では民主党の海江田万里元経済産業相の2684万円でした。
日本共産党は党費や個人献金で収入を得ており、企業・団体献金も憲法違反の政党助成金も受け取らず、政治資金パーティーも開いていません。
庶民と遠いこの感覚
違法献金、コンパニオン、ビール券…
寄付できない団体からの違法献金、ビール券の大量購入、高級店での飲食代…。東京都選挙管理委員会届出の2011年政治資金収支報告書では、国民の感覚とかけ離れた政治資金の収支が浮かび上がってきました。
法律で支持禁止
○…自民党の平沢勝栄政調副会長(前衆院議員)が代表をつとめる「自由民主党東京都第十七選挙区支部」は11年7月21日、NPO法人「ふるさとテレビ」(東京都港区)から10万円の寄付を受けました。
NPO法人は特定非営利活動促進法で、特定政党や候補者の支持が禁じられています。同年3月には、野田佳彦首相(当時、財務相)がNPO法人から09年に1万円の寄付があったことを認め、同法人理事長からの個人献金へと収支報告書を訂正しました。
同支部は09年8月18日にも、平沢氏がみずから会長をつとめるNPO法人「日本ローラースポーツ連盟」から10万円の寄付を受けています。
また平沢氏の関連政治団体「葛栄会」は11年4月13日の総会でコンパニオン代11万7600円、同じく関連政治団体「くじらの会」も6月27日の総会でコンパニオン代として同額を支出しています。
脱税企業からも
○…民主党の蓮舫前行政刷新相(参院議員)が代表をつとめる「民主党東京都参議院選挙区第3総支部」は11年3月9日、脱税で有罪判決を受けた企業の関連会社、メディア不動産開発(東京都千代田区)から07年に寄付を受けた120万円を返金しました。
返金は報道で献金を指摘されたことを受けたもので、「ある会食で名刺交換をして、後に事務所に連絡をいただいて、寄付の申し出を受けた」(11年3月2日の会見)と弁明しています。
○…民主党の藤田憲彦前衆院議員が代表をつとめる「民主党東京都第4区総支部」は、備品・消耗品費としてビール券を大量に購入しました。
11年7月22日、7月29日、8月6日、9月9日の4回に分けて、それぞれ別の酒店から各2万2980円、計9万1920円にのぼります。全国酒販協同組合連合会の希望小売価格(びんビール2本766円)でビール券を買ったとすると、240本分です。
「会合費」で豪遊
○…民主党を離党した国民の生活が第一の東祥三幹事長(前衆院議員)が代表の「民主党東京都第15区総支部」は、組織活動費の会合費として、日本料理「なだ万」10万600円や、フランス料理「ボンヌ・マール」4万5700円など100件、計284万7994円の豪遊です。備品・消耗品費でも2件、計6万7837円を酒店に支出しました。
○…民主党の海江田万里元経済産業相(前衆院議員)の関連政治団体「海江田万里を支える会」も、組織対策費としてフランス料理「SAIKI西麻布」14万7290円、六本木ヒルズ51階の会員制クラブ「六本木ヒルズクラブ」5万7865円などの飲食費を支出しています。
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