2012年11月27日(火)
首相のカネ 自民そっくり
飲み食い3.5日に1回 個人献金の職業訂正33人
企業・団体献金、政党助成金にどっぷり、政治資金を使った飲み食い、怪しいカネの返却―。千葉県選挙管理委員会がこのほど公表した2011年分の政治資金収支報告書で、野田佳彦首相(衆院千葉4区)の自民党政治家とまったくかわらない「政治とカネ」の実態が明らかになりました。
野田氏が代表を務める「民主党千葉県第4区総支部」は、家具量販店大手ニトリ500万円、キッコーマン30万円など、計998万円の企業・団体献金を受け取っています。
急増企業献金
同支部への企業・団体献金は09年が317万円、10年が450万円と、増加傾向を示しています。
国民の税金である政党助成金も党本部から1000万円受け取っています。
昨年1月、09年分の収支報告書で、千葉県船橋市内の女性従業員が接客するクラブやスナックなど5店に、計12回、総額22万2500円の支出をしていたことが明らかになった「野田よしひこ後援会」。11年の報告書では、組織活動費(交際費)の名目で計60回、総額105万7905円の飲み食いを計上しています。
「第4区総支部」も、東京・赤坂の料亭や、高級ホテルで、計46回、総額286万1134円の飲み食いを報告。両団体をあわせると、3・5日に1回の飲み食いです。
野田氏の資金管理団体「未来クラブ」の収入、約1945万円は、すべて個人献金。08年〜10年の3年間で、7人に1人にあたる166人の職業欄を訂正しましたが、11年分でも、献金者363人中、33人の職業を「会社役員」から「無職」「税理士」「会社員」「司法書士」「舞踊家」「農業」「歯科医師」「自営業」などと訂正しました。
これほど大がかりな訂正はあまり例がなく、収支報告書の信頼性を著しく損なうものです。
怪しい金返却
「未来クラブ」は、「その他の経費」として、3件、計347万1000円を「政治献金の返還金」として支出していました。
これは、1998年〜06年に、千葉県内に住む在日外国人2人から受領した計47万1000円と、08年〜10年に、業務上過失致死罪で医師が起訴された品川美容外科グループの創業者から受け取った計300万円です。
また、野田よしひこ後援会は、07年に開いたパーティー券を、覚せい剤事件で暴力団組員とともに逮捕された前歴がある男性の関連企業2社に計80万円分、購入してもらっていましたが、昨年3月4日に全額、返還していました。