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2012年12月4日(火)

中・ロも自制促す

北朝鮮の「ロケット」発射予告

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 北朝鮮が実用衛星「光明星3号」を運搬用ロケット「銀河3号」(長距離弾道ミサイル)で近く、打ち上げると発表したことについて、中国とロシアは相次いで「国連安保理決議違反」(ロシア)、「国連安保理決議の制限を受ける」(中国)と強く自制を促しました。先に米韓が批判したことに続くもので、6カ国協議に参加する北朝鮮以外の5カ国が北のミサイル発射見直し要求で足並みをそろえました。


「安保理決議の制限」

中国 異例のけん制

 【北京=小寺松雄】中国外務省の秦剛報道局長は2日、「宇宙の平和利用の権利はあるが、この権利は国連安全保障理事会の決議などの制限を受ける」と述べて自制を促しました。

 ロケット発射前に中国が「国連安保理決議」を持ち出して北朝鮮をけん制するのは異例のことです。

 さらに談話で秦氏は、北朝鮮を含む6カ国協議参加国を念頭に、「関係各国が朝鮮半島の平和と安定に役立つことをもっと実行し、冷静に対処して、情勢をさらにエスカレートさせないよう希望する」と述べました。

 中国外務省は11月27日の記者会見で、北朝鮮のロケット発射が近いのではないかとの質問に「北東アジアの平和と安定は、各国の共同の責任であり、共同の利益だ」(洪磊〈こうらい〉副報道局長)と指摘して、言外に北朝鮮への懸念を表明していました。

 その後、中国共産党代表団が訪朝。30日には李建国政治局委員(全国人民代表大会副委員長)が平壌で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第1書記と会談しました。

 李氏はこの席で、中朝が「共同して東北アジアの平和と安定を促進したい」と表明。この表現で北朝鮮へ懸念を示したとみられています。

 中国は今後、発射という事態になれば国連安保理で非難決議に賛成するとの見方もあります。ただ経済制裁には一貫して慎重な姿勢をとっています。

発射見直し緊急に要求

ロシア

 ロシア外務省は3日、北朝鮮が今月10〜22日に予定しているロケット発射問題について「ロケット発射の決定を見直すよう緊急に訴える」と自制を求める声明を出しました。

 声明では「われわれは北朝鮮政府に対し、国連決議1874を無視することは許されないと何度も注意を促してきた」「北朝鮮は国連安保理の決議を順守する義務がある」と強調。ロシアは他の6カ国協議参加国とともに、朝鮮半島の問題解決への努力を続けるとしています。


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