2012年12月6日(木)
COP18 閣僚級会合始まる
事務総長 交渉促進呼びかけ
【ドーハ=安川崇】カタールで開かれている国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)で4日、閣僚級会合が始まりました。予定最終日の7日に向け、温室効果ガス排出削減の新たな国際的枠組みづくりの議論は大詰めに入ります。
これまでの交渉で各国は、先進国に削減義務を課す京都議定書の第2約束期間(削減期間)について、期間の長さや削減目標の具体化などで協議を続けてきました。発展途上国が排出削減などに取り組むための先進国からの資金・技術援助についても、各国の立場に食い違いがあり、「大きな進展はこれから」(NGO関係者)という状態です。
閣僚級会合の開始式典で演説した国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は「気候変動は人類すべてが直面する危機だ。それは私たちの経済、生存、そして次の世代を脅かしている」と指摘。各国が再生可能エネルギーの開発などに取り組んでいるとしながらも「その規模とペースはまだ不十分。これは時間との競争だ」と述べ、対策のスピードアップを呼び掛けました。
また、「主に先進国が引き起こした気候変動が世界中に影響を与え、貧しい発展途上国の人々が最も苦しんでいる」と語り、先進国の歴史的責任を強調しました。