2012年12月17日(月)
南京大虐殺から75年
生存者招き証言集会
東京
南京大虐殺の生存者、夏淑琴さん(84)を招き「証言を聞く2012年東京集会」が16日、東京都内で開かれ、約80人が参加しました。主催は南京東京証言集会実行委員会。
75年前の1937年12月、当時中華民国の首都だった南京で、日本軍による中国人捕虜や南京市民への残虐な行為が行われました。
集会で、南京大虐殺の被害者と加害者(元日本兵)の証言をまとめた記録映画「南京 引き裂かれた記憶」が上映されました。「(中国人の)死体で揚子江の水が見えなくなるほどだった」「南京の女性は纏足(てんそく)だったので、すぐ捕まえられた」など、殺人や性的暴行の生々しい証言が相次ぎました。元日本兵の男性たちは、「あれは人間のすることではなかった」「南京大虐殺は確かにあった」と話しました。
生存者の夏さんは、8歳のときに家族7人を目の前で殺されました。自身も肩や背中などを刺され、けがを負いました。日本兵が怖くて、遺体のある部屋で10日余りを過ごしたといいます。「こんなに時間がたっても、心の傷は治りません。怖い戦争が二度と起こらないよう祈ります。中国と日本の人々がともに手をつないで未来に向かうことを心から望みます」とのべました。