2013年1月6日(日)
国交省
自治体管理道の点検・修繕
補助金を計上へ
共産党が要求
国土交通省は5日、2012年度補正予算案に、地方自治体が管理する道路を対象に、点検や修繕を行うための補助金を計上する方針を決めました。高度成長期に建設したトンネルや橋梁(きょうりょう)の老朽化が進んでいることや、山梨県の中央自動車道・笹子トンネルで発生した天井板崩落事故を踏まえ、自治体に道路の安全確保に向けた取り組みを促します。
国道と地方道を合わせた道路総延長は約121万キロ。このうち都道府県道が約13万キロ、市町村道が約102万キロで、およそ95%を地方道が占めます。しかし、各地の都道府県や市町村で、厳しい財政状況を反映して、地方道の維持管理が十分行き届いていないケースがみられるといいます。
国交省は中央道の事故を受けて、地方道に関しても、道路の安全を確かめるための点検実施と、不具合箇所に対する修繕を支援する必要があると判断したもの。
自治体は現在でも、国交省所管の社会資本整備総合交付金などを活用して、道路の点検や修繕を実施できます。しかし、同交付金の使途は道路の点検や修繕に限定されていません。このため同省は、道路の点検や修繕に特化した補助金を新たに設けることで、道路の安全確保に向けた自治体の取り組みを促したい考えです。
日本共産党は、老朽化した道路をはじめ、トンネル、橋梁の耐震化対策や老朽化対策を公共事業政策として最優先に行うよう主張。穀田恵二衆院議員が衆院予算委員会で、「新規から『維持、管理、更新』に事業の力点を移せ」と道路行政の転換を再三、求めてきました。
無謀な高速道路の新規建設、大型開発事業は抑制し、公民館など自治体のほかの公共施設の点検・修繕を促していくことが必要です。