2013年1月15日(火)
中国各地で濃霧
大気汚染、深刻 市民らはマスク姿
【北京=小林拓也】中国各地で有害物質を含んだ濃霧が続いています。北京市政府は13日、気象警報制度発足以来初の濃霧オレンジ警報を発動し、外出をなるべく控えるよう呼びかけました。14日朝は、マスクを着用して通勤する市民の姿が目立ちました。
中国メディアによると、12日には北京や天津など33都市で、6段階の大気汚染指数で最悪の「深刻な汚染」を記録しました。高速道路の通行止めや航空便の欠航も相次いでいます。
大気汚染の主な原因は、車の排ガスなどから出る直径2・5マイクロメートル以下の微小粒子状物質「PM2・5」。1立方メートル当たり25マイクログラム以下が国際的な安全基準値とされていますが、北京では12日、多くの場所で700マイクログラムを突破。一時的に1000マイクログラムを超えたところもありました。
北京環境保護局によると、深刻な大気汚染状況は15日まで続く見通し。14日付の中国共産党機関紙・人民日報は「経済発展に伴い、工業化・都市化が進み、エネルギー消費量が増え、大気汚染の予防は引き続き大きな挑戦に直面している」との論評を掲載しました。