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2013年1月22日(火)

TPP参加は「百害あって一利なし」 世論広げ、きっぱり断念させよう

農民連20回全国大会での 市田書記局長あいさつ(大要)

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 農民連第20回定期大会での市田忠義書記局長あいさつの大要は、次の通りです。


写真

(写真)農民運動全国連合会の第20回定期大会であいさつする市田忠義書記局長=21日、東京都大田区

 日本共産党を代表して農民連第20回定期大会に心からのお祝いと連帯のあいさつを申し上げます。

 私は、1月7日付の、みなさん方の機関紙「農民」の、「『野馬土(のまど)』福島復興の拠点に 相馬にオープン」という記事を読みました。

 地震と原発事故で甚大な被害を受けた福島県浜通り地方で、浜通り農民連と浜通り農産物供給センターが中心となって、農産物直売所と交流施設をオープンさせたという記事でした。「私たちはここで生きていかなければならない」「ここから“フクシマのいま”を発信していく」という決意が述べられていました。「野馬土」には、放射能検査室も備えられ、原発ゼロに向けて、「この地から再生可能エネルギーを作り出そう」と、屋根には太陽光パネルも設置されていると書かれていました。

 ここには、20回の大会を重ねられた農民連の運動が、着実に日本の社会に根をはり、農家のみなさんと全国の消費者にとってなくてはならない組織へと発展している姿が象徴的に表れている、そう思いを新たにしました。

 原発事故による放射能汚染でも、農民連のみなさんは、いち早く損害賠償のたたかいを呼びかけ、東電との交渉を繰り返し、20億円を超える損害賠償を勝ち取ってきました。農家が途方にくれているとき、生きる希望とたたかいの展望を示し、生産を守り抜くという、まさに農民連の真骨頂を示されました。

 震災対策でも、全国からコメや野菜、食料品をいち早く届け、被災者の命をつなぐ活動を繰り広げました。農産物・食料を生産している農民の組織ならではの存在感がいかんなく発揮されたのではないかと心から敬意を表明するものです。

 震災からまもなく2年になります。課題は山積していますが、みなさんが、農地の復旧や被災農家の再生、原発災害の全面賠償や原発ゼロをめざす国民的取り組みの先頭に立たれることを期待するとともに、日本共産党もそのために全力をつくします。

 暮れの総選挙で日本共産党にたいして農民連のみなさんから多大なご協力、ご支援をいただいたことにこの場をお借りしてお礼を申し上げます。

 日本共産党は、1議席の後退という結果となりましたが、そのなかで、環太平洋連携協定(TPP)反対や震災対策などで農民連のみなさんとともに力をあわせて奮闘した東北ブロックでは、比例票を2年前の参院選の約1・2倍に増やして高橋ちづ子さんの議席を守りぬくことができました。その教訓を含め、党として、自己検討をすすめ、夏の参院選ではなんとしても勝利する、そのために全力をつくす決意です。

 総選挙の結果、安倍・自公政権が誕生しましたが、これは民主党政権への怒りの表れであって自民党の政策が支持されたわけではありません。まして、冬の時代の到来ではありません。国民が新しい政治を求める探求の一過程です。

 みなさんは、TPPの危険性をいち早く警告し、全国食健連などとともに反対運動を呼びかけ、宣伝や署名、自治体要請を繰り返し、JAや消費者・市民団体などとの幅広い共同を各地で発展させてきました。その運動の発展が、民主党政権の度重なるTPP参加表明の画策をおしとどめてきたことは間違いありません。

 自民党は総選挙で「『聖域なき関税撤廃』を原則とする限り、参加には反対」と公約しましたが、安倍政権発足にあたっての自公政権合意では「反対」の文字が消え、参加に前向きの姿勢に転じています。しかし、共同通信の調査によれば、今回の選挙の当選議員の66%はTPP「反対」を掲げました。「TPPノー」が今度の選挙の民意であることは、明々白々です。

 なぜ、これだけの議員がTPP反対を掲げたのか。「例外なき関税撤廃」を原則とするTPPへの参加は農業の存続と絶対に両立しないからです。また弱肉強食の「アメリカ型ルール」によって食の安全や医療、雇用、環境、地域経済が脅かされ、国民にとっては「百害あって一利なし」だからです。まさに、みなさんが総力をあげるTPP参加阻止の旗は、国民の圧倒的多数の利益を代弁しているのです。

 ここに確信を持ち、TPPの危険性をより多くの国民に知らせ、世論を一回り二回り広げ、安倍内閣にキッパリと断念させようではありませんか。日本共産党は、みなさんとともにその先頭に立つ決意であります。


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