2013年3月9日(土)
北朝鮮への追加制裁決議
理事国、平和解決求める
国連安保理
【ニューヨーク=山崎伸治】国連安全保障理事会は7日、北朝鮮に対する追加制裁を盛り込んだ決議を採択することで、国際的責務に従わず核開発を進める同国に厳しい姿勢を改めて示しました。一方で理事国から、対話と交渉による問題の平和的解決を求める声も上がりました。
決議採択後、米国のライス国連大使は記者団に対し、「われわれの狙いは朝鮮半島の非核化であり、それは対話を通じて達成される」と表明。北朝鮮政府に対し「脅迫と挑発では何も得られない。孤立を深めるだけだ」と指摘し、「平和の道を選ぶなら、北朝鮮国民の将来はより明るいものになるだろう」と述べました。
中国の李保東・国連大使は決議について「朝鮮半島非核化に向けた国際社会の決意を示した」と強調。「最優先の課題は緊張の緩和だ」として、「(北朝鮮の核問題をめぐる)6カ国協議の早期再開が非常に重要だ。すべての関係国が違いを乗り越え、互いに話し合うべきだ」と述べました。
韓国の金塾(キム・スク)国連大使は、同国の新政権が「南北の対話と信頼醸成を求める」立場であるとした上で「そのためにはふさわしい相互信頼の環境が必要だ。北朝鮮が核兵器と韓国に対する敵対・挑発行為を放棄すべきだ」と主張。韓国には「南北関係改善のため話し合う用意がある」と表明しました。
ロシアのチュルキン国連大使は「6カ国協議」がすぐに再開される状況にないとの見方を示しながらも、「ロシアがとるべき行動は、6カ国協議の再開と問題の外交的解決だ」と述べました。