2013年3月27日(水)
「10月開門」強く迫る
紙議員 諫早干拓の潮受け堤防
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日本共産党の紙智子議員は26日の参院農林水産委員会で、国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防開門問題を取り上げ、開門を命じた福岡高裁判決の原告団(勝訴側)が求める10月開門のためにあらゆる方策を講じるよう求めました。
紙氏は、今年もタイラギ、アサリ、ノリなど有明海の水産物に大きな被害が出ているとして、漁業や養殖に影響が出ないよう、今年12月までの開門期日を前倒しし、10月の開門を検討すべきだと求めました。
林芳正農水相は、長崎県側の理解や、開門準備の工事期間を理由に「前倒しは非常に難しい」と答弁。干拓地の水の確保策については「いろんな検討をしてきた。海水の淡水化以外に適当な方法がない」と述べました。
紙氏は、“宝の海”を奪ったことへの反省がないと抗議。国が検討しているのは主にため池と淡水化施設による水確保だけで、勝訴側の意見に応える姿勢がみられないと批判し、大規模な貯水タンクの設置などあらゆる方法を検討すべきだと強調しました。