2013年4月3日(水)
“米、北と直接交渉を”
元米韓国大使が米紙に寄稿
【ワシントン=山崎伸治】ドナルド・グレッグ元米韓国大使は1日付の米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)に寄稿し、米国に対する脅迫的言動を強める北朝鮮にオバマ米大統領が直接、外交的働きかけを行うよう求め、「永続的平和を交渉することだけが賢明な手段だ」と論じました。
グレッグ氏は北朝鮮が「米国の攻撃から自分たちを守るのは核兵器だけだと確信」しており、米国が米韓合同軍事訓練に核兵器搭載可能なB2爆撃機を投入したのは、「(北朝鮮に)その確信を強めさせるだけだ」と批判。
「(北朝鮮は)現時点で核兵器を放棄しないだろうし、米国がそれを対話の前提条件として求めれば緊張を高めるだけだ」として、「不快に思えるかもしれないが、北朝鮮と直接対話する必要がある」と論じました。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)新大統領は自身の対北朝鮮政策を「信頼外交」と呼び、米側との政策調整を望んでいることは間違いなく、中国の習近平国家主席も朴氏に対し南北朝鮮の緊張緩和を支援したいと申し出たと指摘。
「外交に代わるものは紛争の激化であり、それは朝鮮半島では重大な誤りとなる。永続的平和を交渉することだけが賢明な手段だ」と強調しました。