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2013年4月28日(日)

日本の「コミケ」(コミックマーケット)がTPPで危機に?

著作権法に米国が要求

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(写真)たくさんの若者があつまる「コミックマーケット」=2005年8月、東京都内

 「TPP(環太平洋連携協定)でコミックマーケットが危ない」。いま、マンガやアニメ愛好者の間でこんな話がとびかっています。愛好者の声を聞いてみると――。

 日本の文化の一つとして定着してきたコミックマーケット(コミケ)。会場には、愛好者がつくる同人誌が並びます。人気作家のマンガやアニメを模倣する作品も多くあります。いわゆる「二次創作」といわれるものです。

 「TPPで同人誌が危ない、というのは知っています」と話すのは東京・秋葉原の同人誌ショップの男性店員です。

 著作権法違反は現在、著作権者の告訴が必要な「親告罪」です。TPPでアメリカは、著作権をめぐり、著作権者の告訴がなくても検察が起訴・処罰する「非親告罪化」を要求していると伝えられています。

 つまり、著作権を侵害していると当局が判断したら処罰や罰金の対象となる、それによってアニメの同人誌が取り締まられる可能性があると指摘する人もいます。これは、表現の自由にかかわる重大問題です。

 前出の店員は、「著作権の関係でいけばグレーゾーンであることは確かですが、日本のアニメやマンガがここまで大きくなった理由の一つに二次創作があるのは間違いありません。なんでも規制、規制でいくと『一次』、つまり原作もすたれるでしょう」と話します。

 「ただ、この世界はかなり秩序だっています。とっぴな行動をとればたしなめる人もいる。みんなアニメやマンガが好きですから。自分の好きなものをおとしめる人はいません」

 女性を対象にしたアニメグッズや同人誌を扱う店が集まる東京・池袋の「乙女ロード」。

 「TPPっていったら農業ってイメージだったけど、コミケも対象になるなんて絶対にいやです」と話すのは、友人ときていたフリーターの女性(22)。「素人が作り出すストーリーが面白いし、絵がすごくうまい人もいる。原作に深みが出て、原作をさらに好きになる。コミケがなくなったら生きがいがなくなる」

 友人の22歳の女性も、「マンガやアニメは日本で一番大きな文化。同人誌もその一つです。日本はノーといえない国ですね」と話しました。


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