2013年5月4日(土)
首相のいない公邸
維持管理に1億5200万円要求
安倍晋三首相は昨年12月26日の就任以来、東京都渋谷区富ケ谷の母親名義の私邸に住み、4カ月以上も首相公邸に引っ越しをしていません。マスコミ幹部との会食に公邸を利用するくらいです。
安倍首相が公邸に引っ越しをしない理由について首相官邸の広報室は「なんともお答えしかねる。わからない」とにべもない返事です。首相が居住しなくても、政府は2013年度予算案で「総理公邸維持管理経費」として約1億5200万円を要求しています。
首相公邸は、首相としての職務を遂行するための国家公務員宿舎です。首相には「内政外政の重要課題全般にわたり昼夜を問わず対応が求められ」(政府答弁)、首相公邸は「必要な場合に、即時に執務を行えるようにしているところ」(同)とされています。
現公邸は、旧首相官邸を約50メートル南に移して整備・改修。05年までの3年間で約86億円もの税金が使われました。過去5年間で維持管理経費に毎年1・5億円前後を使っています。
安倍首相は、憲法96条改定を主張して、特別職の国家公務員としての憲法尊重擁護義務を果たさず、歴代首相の中で公邸に引っ越しをしない期間が最長となっています。117日だった麻生太郎元首相(現副総理・財務相)を抜いて断トツ。5月4日で130日目となります。