2013年5月11日(土)
日台漁業協定
沖縄の利益切り捨て
衆院委 赤嶺氏が撤回求める
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日本共産党の赤嶺政賢議員は10日の衆院内閣委員会で、同日、運用開始となった日台漁業協定について質問し、沖縄の漁業者の利益を切り捨てるもので撤回すべきだと求めました。
赤嶺氏は、沖縄側が譲れないとしていた先島諸島北側の水域で大幅に台湾側の操業を認め、「久米西」の好漁場まで譲り渡したと指摘。鈴木俊一外務副大臣が「漁業者の頭越しに協定を締結しない」と述べていたことにふれ、「漁業者の意向を全く無視して締結した責任は重い」と追及しました。鈴木副大臣は「最大限努力した結果だ」と釈明しました。
赤嶺氏は「沖縄側が最低限守りたいとしていた水域を守る方針が日本側にあったのか」と質問。水産庁の本川一善長官は「先島以南は守りたかった」と答えましたが、以北について明言しませんでした。
赤嶺氏は、県漁業者への説明会で水産庁幹部が「国益のために交渉しろ」「官房長官の責任で対応する」と官邸の圧力を受け早期に妥結したとする報道を示し、「菅官房長官が沖縄の最低限守りたいとしていた水域を譲り、妥結を迫ったのではないか」と指摘。菅義偉官房長官は「どこの新聞かわからないが交渉は相手がいることだ」と居直りました。
赤嶺氏は、米軍の訓練水域で漁場を奪われた沖縄で、好漁場まで譲り渡しては漁業が成り立たないと強調。「漁民のなりわいを無視した協定は撤回すべきだ」と求めました。