2013年5月14日(火)
しいたけ原木対策を
参農水委 原発事故被害で紙氏
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日本共産党の紙智子議員は9日の参院農林水産委員会で、東電福島原発事故に伴う放射能汚染によって全国20都府県で189万本の「しいたけ原木」が不足し、価格高騰の実態を示し、東電の賠償に先立ち政府による費用立て替えの支援を求めました。
紙氏は、栃木県内で視察したシイタケ生産の実態など、出荷制限が続く東日本の生産者の窮状を紹介。西日本から原木を仕入れるために輸送など原価以外の経費がかさみ、原木の購入価格が3〜4倍に跳ね上がっているとして、支援を要求しました。
沼田正俊林野庁長官は、東電の賠償の対象になるとしつつ、2分の1を助成する考えを示しました。
紙氏は「東電に請求しても、すぐに賠償金が出ないケースが続出している」と指摘。シイタケ山再生には15〜20年もかかり、生産者が生産を続けるか迷っているなか、政府が「掛(か)かり増し費用」を全額補てんする枠組みをつくるべきだと主張しました。
林芳正農水相は「生産を継続してもらうことが大事だ」としながら、「いまの仕組みをフル活用してしっかりと取り組んでいきたい」と答弁するにとどまりました。