2013年5月24日(金)
米艦などはえ縄切断
沖縄・久米島南方 漁船被害相次ぐ
沖縄県の久米島南方海域などで操業中の漁船が、米軍艦船や海上自衛隊の艦艇に、はえ縄を相次いで切断されたとの被害通知が内閣府などに寄せられていることが23日、内閣府、防衛省への取材で分かりました。海自は関係の漁協と対応を協議しています。
被害にあったのは宮崎県、鹿児島県のマグロはえ縄漁船。内閣府沖縄総合事務局農林水産部によると、「漁船数隻のはえ縄が切断された。相手の艦船を確認してほしい」との通知が12日、漁船からありました。
同事務局が、中国や台湾などの漁船とのトラブルを取り締まる調査船を現場海域に派遣したところ、艦船を確認し、「周辺で漁船が操業中、注意するように」と交信すると、艦船は英語で「本船に近づくな」と警告してきたといいます。
艦番号「23」から、米軍の「インぺッカブル」(5368トン)とみられます。同船は横浜港の米軍基地ノースドックに寄港していますが、最近では長崎県の海軍佐世保基地をベースに西南海域での作戦行動についているとされています。
同事務局によると12日から16日にかけて、「9隻の漁船のはえ縄が切られた」と通知がありました。付近に艦番号5201の艦船を確認。同艦は海自の音響測定艦「ひびき」(3800トン、広島県呉港)でした。
防衛省は「海自が関係漁連と協議中」と事実関係を認めています。