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2013年6月7日(金)

公害総行動デー

原発・水俣被害など救済早く

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 全国各地の公害被害者が連帯し、政府や大企業に救済と公害根絶を求める「全国公害被害者総行動デー」が6日、取り組まれました。同実行委員会主催で38回目。37団体、のべ2000人が東京・霞が関に集まり、石原伸晃環境相はじめ各省庁や東京電力と交渉。昼休みは官庁街でデモ行進し、夜は日比谷公会堂で総決起集会を開くなど終日行動しました。行動には、日本共産党の仁比そうへい参院比例予定候補も参加、集会では志位和夫委員長のメッセージが紹介されました。

被害者訴え 石原環境相答えず

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(写真)「公害をなくせ」と唱和しながらデモ行進する全国公害被害者総行動の参加者=6日、東京・霞が関

 環境省との交渉では同実行委員会が集めた4万6183人分の署名と要望書を、石原環境相に手渡しました。

 地球温暖化や大気汚染、水俣病患者の救済や原発事故に取り組んでいる各団体が発言。

 熊本県の水俣病不知火(しらぬい)患者会の大石利生会長は、2012年7月に打ち切られた水俣病被害者救済特措法(09年成立)が、「水俣病問題の不当な幕引きと批判されるのも当然」とし、不知火海沿岸住民の健康調査と環境調査実施を要望しました。

 福島県いわき市の「原発事故の完全賠償をさせる会」代表委員の佐藤三男さんは、原発事故の収束宣言を取り消すこと、県内の原発10基の廃炉などを求めました。

 原発被害者と水俣病被害者の女性2人が発言しました。

 福島県楢葉町から、いわき市の借り上げ住宅で避難生活中の女性(47)は、時折声を詰まらせながら訴えました。「伯母は事故後、各地を転々とし『大熊町で野菜や花を育てていたときが幸せだった』と手紙を残して亡くなりました。原発はもういりません。今の福島を見てください」

 水俣病の症状が出ているのに、出生年の線引きで患者と認定されない水俣市生まれの女性(42)は、「47歳の姉と44歳の兄は患者として認定されているのに、同じものを食べた私がどうして被害者として認められないのか。納得できません」と話しました。

 石原環境相は、2人の発言に対して感想を求められましたが答弁せず、職員の作成したメモを読み上げるにとどまりました。

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(写真)市田忠義書記局長(奥中央)、赤嶺政賢衆院議員(その右)と懇談する水俣病不知火患者会の人たち=6日、参院議員会館

水俣病患者会が市田書記局長と懇談

“線引きやめて”

 不知火患者会と弁護士らは、国会内で日本共産党の市田忠義書記局長と懇談しました。赤嶺政賢衆院議員が同席しました。

 熊本県芦北町の男性(63)は「若い人でも同じ病状の人がたくさんいる。地域や出生年で線引きしないでほしい」と話しました。

 市田書記局長は「線引きして切り捨てるという政府の対応は間違っている。すべての被害者を救済するため不知火海沿岸に居住歴のある47万人の健康調査を実施すべきです。二度とこのような公害がおきないようにするのが政治の責任です」とのべました。


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