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2013年6月11日(火)

政官業の癒着

「アベノミクス」で復活

麻生氏 「やっぱり与党はええ」 国交族議員 「宝の山だ」

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 安倍政権の最大の売り物である経済対策「アベノミクス」。その中でも機動的な財政政策の名の下に復活した大型公共事業のばらまきで政官業の癒着が復活しています。


無駄な大型公共事業 自公政権でゾロゾロ

 5月21日の夕方、国会近くのホテルに黒やグレーの高級車が次々に滑り込みました。ホテルでは日本道路建設業協会が定時総会を開催。終了後に行われた懇談パーティーには、鶴保庸介国土交通副大臣や公明党の山口那津男代表らが並びました。

 三好武夫会長は冒頭のあいさつで頬を緩めました。「新政権の大規模な補正予算の成立により、道路建設業を取り巻く環境も改善の兆しが出てきている」

 同協会は道路建設関係業者約160社を擁する団体。設立の目的は「道路整備の推進」などです。2012年度事業計画では「被災地の復旧・復興だけにとどまらず、全国的な防災の観点から強靱(きょうじん)な国土を構築するために必要な幹線道路網整備」を要請するとしていました。

 会長がいう12年度補正予算は自公政権が復活して最初に行った大きな仕事のひとつ。アベノミクスの財政政策として、総額13・1兆円の巨額の予算となりました。この中には、道路や橋などの維持・管理や改修といった不可欠な事業にまぎれて、沿線住民が反対している1メートル1億円の東京外郭環状道路などの大都市圏環状道路(高速道路)が盛り込まれました。無駄な大型公共事業もずらりと並び、協会の計画もかなえられた形となっています。

 パーティーには、国交省の技官や局長も顔を見せ、道路建設業関係者らとグラスを重ねました。政治家、官僚、業者が一堂に会し、政官業癒着の完全復活を印象付けました。

 自民党は10年間で200兆円規模の公共事業をばらまく「国土強靭化」、公明党は防災・減災と称して10年間で100兆円の公共事業を掲げています。こんな場面も見られました。

 同29日、衛藤晟一首相補佐官のパーティーが国会近くで開かれました。会場の入り口には7、8人の国会議員が並び、来場者を迎えました。そこに近づいたスーツ姿の参加者の男性が声をかけました。「国土強靭化、すごいですね」。すると、固い握手を交わしながら国交族のベテラン議員はこう応じました。「宝の山ですよ」

 5月20日に都内で開かれた自民党の石破茂幹事長の政治資金パーティーは多くの来場者が詰め掛けました。その席で麻生太郎副総理は実感を込めて語りました。「来て最初に思った感想。やっぱり与党はええなあ。野党のときのパーティーはこれの10分の1ぐらいだった気がする」

 公共事業をばらまき、業界や企業、団体には政治資金パーティー券を購入してもらい、二人三脚で進む利益誘導型の政治。安倍自公政権は古い自民党政治を取り戻しています。


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