2013年8月2日(金)
営農へ全面賠償求める
東電・各省庁 福島県農民連が交渉
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福島県農民運動連合会(福島県農民連)は1日、東京都千代田区の東京電力前で、原発ゼロと放射能被害の全面賠償を求める行動をおこない、東電本店、各省庁と交渉しました。
東電福島第1原発事故から2年半近くたった福島県の農業被害。東電本店での交渉では、汚染に悩み農業を断念した農家の果樹園を引き受けた規模拡大農家が「東電は、引き受けた増加面積の被害分を払わない」と訴えました。
“経営判断だ”との姿勢をとる東電側。会場を埋めた農民連の会員は「借りてほしいと頼まれれば管理する。われわれは地域を守りたい。東電は被害補償を減らし福島の農業をつぶす気なのか」「放置すれば、病害虫が広がる。東電は耕作放棄地が増えればいいと思っているのか」と批判しました。東電側は、“現地をみて検討する”と答えざるをえませんでした。
参加者は、花卉(かき)農家の苗被害やシイタケの原木被害などで賠償の減額や支払いの遅れがあること、耕作できない原発20キロ圏内の農地の支払い済み賃借料が賠償されていないことなどの問題を追及しました。
衆院第2議員会館でおこなわれた関係省庁への要請では、福島県農業の復興のため将来展望がもてる対策を要求しました。
これに先立つ東電本店前での行動で、福島県農民連の亀田俊英会長は、除染後の汚染水が用水路に流されてきたと告発し、「福島の農業復興には長いたたかいが続く。完全賠償するために頑張ろう」と訴えました。国公労連の代表が連帯あいさつし、福島県の農民は「原発の廃炉をすぐに」と求めました。
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が「皆さんの行動が国を動かしている」と激励あいさつしました。