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2013年8月4日(日)

共産党躍進の衝撃 比例515万票

青森県 比例伸び率全国一

TPP阻止 “ぶれない党”

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 今回の参院選で日本共産党は青森県で、比例の得票率を前回の4・75%から9・35%へと、全国で一番増やしました。農業を基幹産業とし、建設中の大間原発(電源開発、大間町)など核関連施設を多数抱える同県で、安倍晋三首相は、環太平洋連携協定(TPP)や原発問題といった大争点について何も語りませんでした。対案と展望を示す日本共産党の姿が「自共対決」として鮮明になり、注目と期待を集めました。

 (唐沢俊治、青森県・藤原朱通信員)


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(写真)花束を受け取る紙智子参院議員(右)と選挙区で奮闘した吉俣洋党県書記長(左)

 「ぶれなかったのは日本共産党だけ。それが、県内で一番票が伸びた理由だろう」

 JA県中央会の相坂陸秀副会長が言いました。

 県農協農政対策委員会は参院選で初めて、TPP参加断固反対の立場を明確にしている共産党の吉俣洋選挙区候補を推薦し、大きな反響を呼びました。

 県内の農業産出額は合計2804億円(2011年、農水省)です。このうち米が535億円、リンゴは714億円を占め、農家にTPP交渉参加への不安が広がっています。

 同中央会の別の役員は「共産党が、TPP問題のどの局面でも、正しい指摘をし続けてきたことをみんな知っていた。組織に縛られない若い後継者や女性たちは、共産党に期待し投票したはず」と語りました。

 県内の農業委員の間にもかつてない支持が広がりました。松田勝八戸市議は、支持を訴えた農業委員に、党躍進の結果を報告して対話しました。

 「自民党は選挙中、TPPについて何も語らなかった。共産党は名前を変えずに今のまま進んでほしい」「自民党は取りすぎだ。共産党は自民党の暴走を止めてほしい」「期待が持てる野党は共産党しかない。共産党はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で若者の気持ちをつかんだのではないか」と声が寄せられました。

 原発、憲法問題についての態度を明確にした日本共産党の吉俣選挙区候補と対照的に、自民党をはじめとした他党候補がいずれもこれらの問題で発言を回避していると地元紙各紙が報道。政策論戦でも日本共産党の立場の明確さが鮮明でした。

原発・核燃施設立地 全地域で期待の声

 弘前市、今別町など4市町村では、比例票で日本共産党は公明、民主、みんなの党を抑え、自民党に次ぐ第2党。青森市など7市町村で第3党でした。

 前回参院選で得票率1・27%だった大間町は4・27%と3・36倍に伸ばしました。県内で最も日本共産党の得票率が増えたのは、東通村、風間浦村、佐井村の下北郡地方。すべての地域で得票率を2倍以上に伸ばしました。ここは原発・核燃施設の立地地域です。

 県内で最も高い得票率の横浜町は比例15・88%、選挙区では16・09%。隣接する六ケ所核燃サイクル施設と東通原発に対して不安を抱く女性たちから「即時原発ゼロ」を主張して抜本的な対案を示す日本共産党に期待の声が寄せられました。

 大間町の伝法義信さん(44)は「TPP参加や原発再稼働など多くの国民を裏切った自民党と対極の位置にいたのは共産党。ネットを見ても、テレビでもブレない共産党の姿を見ることができた。普段声を出せない立地地域の人たちが、共産党を信頼して投票したと思う」と語ります。

 日本共産党が比例で4万7484票を得たことは、選挙区で「圧勝」した自民党県連にとっても無視できません。

 自民党県連の幹部は「青森選挙区で(自民党の)26万票は、多いとは言えない。自民党が勝ったのではなく、野党が負けただけ。しかしその中で、共産党が得票を伸ばしたのは、ぶれないで一貫したスタンスが有権者から評価されたんだと思う」と分析します。

 前出のJA県中央会の相坂副会長は言います。「TPP交渉は、条件闘争に入ったら負け。TPP反対のたたかいはこれから始まる。今回、共産党は参院で11議席となって、議案が提案できるようになったので、農家や国民の暮らしを守る法案をたくさん提出してほしい」


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