2013年8月6日(火)
初めて知った
青年ら被爆者から聞いたヒバク
広島
広島市で開かれている原水爆禁止世界大会の関連行事として5日、「被爆者訪問」が行われ、青年約50人が広島市内3カ所で被爆者と交流しました。「核兵器をなくそう広島青年実行委員会」の主催です。
平和守る決意
ほとんどの青年が初参加。熱心にメモ帳にペンを走らせました。
原爆投下の直後、放射性物質をふくんだ灰や、「黒い雨」が降りました。多くの人が内部被ばくなどで苦しんでいますが、国は不当に線引きし、「大雨地域」以外にはなんの手だてもせずに放置しています。
同市佐伯区にある田中(でんちゅう)寺の岡部宗雄住職は小学校5年生のとき、黒い雨と灰を浴びました。
付近の八幡川が黒い灰のために真っ黒になり、魚が白い腹を見せて浮いていたと話しました。原爆でやけどした人には、薬がないため、キュウリやトマトをやけどした皮膚にはって看病したことなども話しました。
また、「広島の人とは結婚しない」という被爆者へのいわれのない差別がたくさんあったといいます。
「命ほど大切なものはないんです。苦しんで亡くなった人をたくさん見てきました。平和を願うのなら行動に移さないといけない」と訴えました。
グループ討論では青年から「戦争を経験した人が少なくなり、貴重な話が聞けた」「平和憲法が変えられるかわからない状況。平和を守るため、つねにたたかわなくては」などの感想が出ました。
東広島市の大学生(18)は「参加してよかった。被爆というと直接のやけどをイメージしたけど、話を聞いて内部被ばくもあると初めて知りました。若い人がもっと平和や政治について考えられるようにしたい」と話しました。