2013年8月7日(水)
米首都でヒロシマ追悼
人間を無差別に殺害する原爆 私は体験を語り続けなければ
被爆者訴え 核兵器廃絶決意
【ワシントン=島田峰隆】米国の首都ワシントンで5日夜(日本時間6日朝)、広島への原爆投下の時間に合わせて追悼集会が開かれました。反核平和団体「ヒロシマ・ナガサキ平和委員会」が毎年開いている催しで、参加者らは核兵器廃絶への決意を語り合いました。
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カナダ在住で13歳の時に広島で被爆したサーロー節子さん(81)が証言。「原爆投下によって人間は虫けらのように扱われ、尊厳を奪われた。世界の人々が人間を無差別に殺害する原爆の恐ろしさを記憶にとどめるように、体験を話し続けなければと感じる」と述べました。
集会では参加者が次々とマイクを握って発言しました。ボルティモアに住むマヘル・ハンスさん(14)は「学校で被爆の実相を調べて激しく心が痛みました。核兵器廃絶のために、未来を担う若者が力を合わせて運動したい」と訴えて拍手に包まれました。
福島第1原発事故も話題になり、「今も汚染水が海や地下水へ流れ込んでいる。事故は収束していない。原発も核兵器も人類にはいらない」という発言もありました。
追悼集会に初めて参加したというジェイムズ・フォスターさん(28)は「セツコさんの話を聞いて核兵器を使った唯一の国の国民として責任を感じました。核廃絶へ米国政府が行動するよう働きかけていきたい」と話していました。