2013年8月10日(土)
被爆国の原点に返れ
長崎平和式典 田上市長が平和宣言
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長崎市主催の平和式典が爆心地に近い平和公園で開かれました。田上富久長崎市長は「平和宣言」で、核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会(4月、ジュネーブ)で日本政府が核兵器の非人道性を訴える共同声明への署名を拒否したことをあげ、「二度と、世界の誰にも被爆の経験をさせないという被爆国としての原点に反する」とつよく批判しました。NPT未加盟の核兵器保有国であるインドとの原子力協定交渉の動きについても、「保有国をこれ以上増やさないためのルールを定めたNPTを形骸化することになる」と指摘。政府に対し、「被爆国としての原点に返ることを求める」と2回繰り返して訴えました。
築城昭平(ついきしょうへい)さん(86)が被爆者を代表して「平和への誓い」を読み上げ、日本政府の共同声明への拒否姿勢に対し、「被爆者は憤りを禁ずることができない」と表明。原発輸出や再稼働、平和憲法改定の動きにも懸念を示し、「核兵器も戦争もない、平和な世界をつくることは、私たちすべてのおとなの責任です」と述べました。
式典には初参加のインドを含む、過去最多の2011年と並ぶ44カ国から政府代表などが参列。原爆投下の午前11時2分にあわせ、黙とうしました。
この1年間で亡くなった被爆者は3404人、原爆死没者はあわせて16万2083人となりました。
安倍晋三首相があいさつしました。
日本共産党から市田忠義書記局長をはじめ、赤嶺政賢衆院議員、井上哲士、田村智子、仁比聡平の各参院議員が参列しました。党を代表し、市田氏が献花しました。