2013年9月11日(水)
外国為替取引が急増
課税で9000億円の財源も
日本の外国為替取引高が急増しています。日本銀行の外国為替の取引高調査によると、2013年4月の1営業日当たりの平均取引高は3742億ドルで、10年に行われた前回調査の3123億ドルに比べ、19・8%増でした。1998年には1462億ドルでした。15年間に2・6倍に急増しました。この間、名目国内総生産(GDP)がほぼ横ばいで推移していることを考えると、為替取引の急増ぶりが目立ちます。
外国為替取引は、輸出入や海外との送金など、異なる通貨を使用する国の間でのお金の受け払いには不可欠の取引です。同時に、為替そのものから利益を得ようという投機取引も行われています。投機取引によって通貨の相場が通貨の「実力」からかい離し、実際の経済活動に悪影響を与えることもあります。
日本共産党は、「社会保障充実と財政危機打開の提言」で、為替取引税を提案しています。これは、為替取引に0・01%程度を課税するというものです。取引ごとに低率の課税をすれば、通常の貿易や金融取引にはほとんど影響を与えませんが、頻繁(ひんぱん)に売買する投機取引を抑制する効果も期待できます。
今回の日銀調査から年間(営業日を250日として計算)の為替取引高は、約9000兆円に上ると試算されます。0・01%の税率でも9000億円の税収を見込むことができます。同時に、投機マネーによる為替相場のかく乱も抑えることにつながります。
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