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2013年10月3日(木)

国民への約束は完全に反故にされた―TPPからの即時撤退を

JA全中・生協などの集会 志位委員長のあいさつ

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 2日に開かれた「TPPから『食と暮らし・いのち』を守り『国会決議』の実現を求める全国代表者集会」での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつは、次の通りです。


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=2日、東京・日比谷野外音楽堂

 みなさん、こんにちは。私は、日本共産党を代表して、TPP断固反対の立場から熱い連帯のあいさつを送ります。

秘密交渉で結論だけを問答無用で押し付けなど言語道断

 安倍首相が3月15日、国民の反対を押し切ってTPP交渉参加を表明してから半年がたちました。その後の事態はどうなったでしょうか。半年前の参加表明会見で、首相は国民に二つのことを約束しました。

 一つは、「国民への丁寧な情報提供」です。首相は、「交渉に参加すれば情報を入手しやすくなる」とまでいいました。ところが、交渉初参加のマレーシア会合でやったことは何か。秘密保持契約への署名でした。その後、政府は交渉経過はいっさい公開できないとして、日本政府がどういう提案をしているのかさえ、いっさい明らかにしていません。「国民への情報提供」という約束を反故(ほご)にして、秘密裏にどんどん交渉を進め、結論だけを問答無用で押し付けるなど言語道断、断じて許すわけにはいきません。(「そうだ」の声、拍手)

米国との2国間交渉ですでに主要5品目の関税撤廃を約束している

 いま一つの約束は、「強い交渉力で、守るべきものは守る」でした。この姿勢が交渉で貫かれているでしょうか。わが党の紙智子議員は、8月に、国会で質問主意書を出して、「マレーシア会合で日本政府は、農林水産分野の重要5品目の関税撤廃からの除外の方針を関係国に説明したのか」とただしましたが、「お答えすることができない」が政府の答弁でした。説明したとも、説明していないともいわないのです。

 しかし、事実は明らかです。日本の交渉参加を認めるための日米協議を終えて、USTR(米通商代表部)のマランティス代表代行が、米国上下両院議長にあてた書簡があります。なんといっているか。「われわれは、日本との2国間協議において、…すべての物品を交渉の対象とすること、および他の交渉参加国とともに高い水準で包括的な協定を本年達成していくことを確認した」

 「高い水準の包括的な協定」とはなにか。これまで「聖域」とされてきたコメ、麦、乳製品、砂糖、牛豚肉など重要5品目の関税撤廃にほかなりません。米国との2国間協議で、すでに重要5品目の関税撤廃を約束している。そのレールのうえでの交渉となっている。これが真相なのです。

日本を丸ごと米国に売り渡すTPPに断固反対

 国民への二つの約束は完全に反故にされた。これがいまの事態です。ならば結論は明らかです。TPPからの即時撤退以外にないではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 農業、医療、食の安全、国民生活を土台から壊し、日本を丸ごとアメリカに売り渡すTPPに断固反対し、みなさんとともに最後まで頑張りぬく決意を申し上げて、あいさつといたします。ともに頑張りましょう。(拍手)


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