2013年10月8日(火)
徳田議員政治資金 2010〜11年
9割 親族・グループ 依存
徳洲会事件
自民党の徳田毅衆院議員(鹿児島2区)が3選をはたした昨年12月の総選挙をめぐる医療法人「徳洲会」グループの公選法違反容疑事件。同グループの関連会社なども家宅捜索されましたが、徳田議員の政治資金を調べると、個人、企業・団体献金の9割を同グループに依存していることがわかりました。
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選挙の職員動員だけでなく
徳田議員が支部長を務める自民党鹿児島県第2選挙区支部の2010年の政治資金収支報告書によると、個人献金5510万円のうち、徳洲会副理事長でもある母親が2000万円、同理事長の父親、徳田虎雄氏が1000万円はじめ、姉や親族計10人の献金が5250万円(95・3%)を占めます。
病院の物品一手に
企業・団体献金も6568万円のうち、グループの全病院が調達する物品を一手に扱うグループの中核会社「株式会社徳洲会」が750万円はじめ、姉や親族が役員の企業計11社が6290万円(95・8%)の献金をしています。
同支部の11年の収支報告書でも、親族献金は、個人献金3280万円中、母親の2000万円など計4人で計3150万円(96・0%)と高い比率をみせています。企業・団体献金(2947万円)は、九州電力グループの九電工鹿児島支店(12万円)など一般企業からの献金が増え、比率が下がったものの、株式会社徳洲会750万円など計4社、1950万円(66・2%)となっています。
10、11年の2年分をあわせると、個人、企業・団体献金の9割、1億6640万円を徳洲会グループに依存していることになります。(表参照)
一方、徳田氏の資金管理団体「徳田毅政経研究会」の11年の収支報告書によると、同年11月24日に開いた「語る会」名目の政治資金集めパーティーで、1億7300万円近いカネを集めましたが、ファミリー企業、親族が購入したパーティー券は、11人、15社の計3750万円(21・7%)にのぼっています。
公益性高いのに…
徳田議員側に資金提供していたファミリー企業が多数入居する東京・麹町のグループ東京本部のビルや、親族の自宅は、今回の事件で東京地検特捜部の家宅捜索を受けています。
選挙のときに職員を多数動員し、政治資金でも支える―。徳洲会グループのなかには、特定医療法人や社会医療法人など高い公益性が認められ、税制上の優遇措置を受けている法人もあるだけに徹底的な解明が求められています。
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