2013年11月27日(水)
徳洲会資金
立候補表明前日に受領
猪瀬都知事が「借用書」公表
東京都の猪瀬直樹知事が医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円を受け取っていた問題で、猪瀬知事は26日、都庁で記者会見し、受け取った際の「借用書」を公表しました。猪瀬氏は「借用書」の相手は徳田虎雄前理事長次男の毅衆院議員=自民党を離党=だと説明しました。
公表した「借用書」には借り入れ・返済条件の記載はなく、通常の借用書で行われる実印の押印や収入印紙もありませんでした。「借用書」の日付は知事選立候補表明前日の昨年11月20日となっていました。
猪瀬氏によると、毅議員に会ったのは、昨年11月6日に神奈川県の病院で入院中の虎雄氏と面会してから8日後の14日で、港区内で会食した時に「選挙には金がかかるだろう」と話題になりました。その後、19日に毅氏から電話があり、翌20日に衆院議員会館の毅氏の事務所で5000万円を現金で手渡され、自身のかばんにしまったと言います。「個人の借金。選挙費用にも一切使っていない」としました。
猪瀬氏は、9月の強制捜査後に返却したことについて「1月中に返す旨を連絡し、打ち合わせすることになったが、前日にキャンセルになって、その後は公務と(7月に死去した)妻の介護に追われて返却ができなかった」と強調。「もっと早く返せばよかったとは思う。批判されても仕方ない」と述べました。
記者から進退について問われると、「都民、都庁職員、都議会に大変な心配、迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪したものの、辞職を否定しました。