2013年12月4日(水)
「公約を守る」というならTPP交渉から即時撤退を
志位委員長のあいさつ
3日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「TPP決議の実現を求める国民集会」での志位和夫委員長のあいさつを紹介します。
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秘密交渉で公約破り 絶対あってはならない
全国からお集まりのみなさん、こんにちは。私は日本共産党を代表して、TPP断固反対の立場から熱い連帯のあいさつを送ります。
1日に行われた日米交渉で、甘利大臣は、農産品の重要5項目で「これ以上は1センチも譲れない」と米側に伝えたといいます。しかし問題は、「これ以上」の「これ」とは一体何なのか。それが国民にさっぱり明らかにされていないことではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
自民党の西川TPP対策委員長は、10月、「(農産物の重要5項目を関税撤廃の例外から)抜けるか、抜けないか、検討はさせてもらわなければならない」と発言しました。1日の日米交渉では、日本は95%前後の自由化率を提示する方針を米側に示したと報道されました。これらは重要5項目の一部を関税撤廃の対象とすることを示すものではありませんか。交渉の現状は、「重要5項目を聖域とする」という自らの公約も、国会決議をも裏切る道を進んでいるのではないか。
秘密交渉で、公約破りの結論を決めて、問答無用で国民に押し付けるなどということは、絶対にあってはならないということを、私は訴えたいのであります。(拍手)
「例外なき関税撤廃」がTPPの真実
日米交渉でもう一つ重大なのは、米国のフロマン代表が、日本側の譲歩案をはねつけ、「重要5項目を含む全品目の関税撤廃に応じろ」と、繰り返し要求したとされていることであります。これは話が違うではないですか。
安倍首相は、日本には一定の農産物のセンシティビティー(重要品目)があることを、2月の日米首脳会談でオバマ大統領が認めたと説明して、TPP交渉に参加しました。米国がセンシティビティーを認めたことが事実ならば、「全品目の関税撤廃」以外ありえないと要求するなどということがどうしておこるのか。
結局、「センシティビティーを認めた」などというのは、空約束だったということではありませんか(「そうだ」の声)。「例外なき関税撤廃」こそが、TPPの真実だということがいよいよ明瞭になったのではないでしょうか。
政府・自民党が、自らの公約を守り、国会決議を守るというのならば、TPP交渉から即時撤退する――これ以外に道はありません。私は、その決断を政府・自民党に強く求めるものであります。(「そうだ」の声、拍手)
TPPに断固反対し、最後までともにたたかいぬく決意をこめて、連帯のあいさつとします。ともに頑張りましょう。(拍手)