2013年12月8日(日)
“50メートル先も見えない”
中国 大気汚染続く「冬に入り範囲最大」
【北京=小林拓也】中国東部の上海市をはじめ広範囲にわたる深刻な大気汚染は、7日も続いており、中央気象台の統計によると、浙江省、江蘇省、雲南省、重慶市など25の省・市・自治区に広がっています。気象台は「今年の冬に入って範囲が最も大きい」と警告しています。
報道によると、6日の上海市内は汚染物質を含む濃いスモッグに覆われ、50メートル先も見えないほど。大気汚染指数が最悪の6級となりました。呼吸器障害などを引き起こす微小粒子状物質「PM2・5」の1立方メートル当たりの濃度は600マイクログラムを超えました。
市内の病院では、呼吸疾患を訴え受診する人が普段の3割増だといいます。中国版ツイッター「微博」では「息が苦しい」などの声が上がっています。
江蘇省南京市も汚染がひどく、5、6の両日、市政府は幼稚園・小中高等学校を臨時休校にしました。
同地域に汚染が広がった理由について、北京市など北方の汚染物質が移動したことなどが挙げられていますが、詳しい原因はわかっていません。
気象台によると、週末から週明けにかけて強い西風が吹き、改善に向かうといいます。