2013年12月10日(火)
秘密保護法 宗教者から抗議次々
真宗大谷派など “明らかに違憲”
秘密保護法案が参院本会議で強行採決され、成立したことに対し、宗教界から抗議の声が次々と上がっています。
真宗大谷派は7日発表の里雄康意宗務総長コメントで、同法が知る権利や表現の自由を大きく損ない、言動を萎縮させると指摘し、「同法律が悪用されることのないよう注視するとともに、一日も早い法律の廃止を強く望みます」と表明。
11月27日に安倍晋三首相に提出した同法案廃案の要望書でも、「戦争に協力した教団の歴史への反省に立つとき、この法案が、現在そして未来にわたって、人々の安らぎを奪うに違いないことを深く憂慮せざるをえません」としていました。
日本カトリック司教協議会の常任司教委員会は7日、安倍首相に抗議声明を提出。同法が国政調査権、知る権利、平和主義などの憲法の基本原理を侵すと指摘し、法案の成立過程についても「反対の民意を無視し、民主主義の根底を脅かすものであり、わたしたちは到底容認できるものではありません」と批判しています。
法の成立に反対し、廃止を求めて6日につくられた「特定秘密保護法に反対する牧師の会」(代表=朝岡勝・日本同盟基督教団徳丸町キリスト教会牧師)は7日発表の抗議声明で、「この法律は憲法の保障する基本的人権を踏みにじるばかりか、信教の自由、表現の自由、思想信条・良心の自由、結社の自由を著しく侵害する恐れを含んでおり、明らかな憲法違反です」と表明。引き続き「断乎(だんこ)として否の声を挙げる」としています。