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2014年1月28日(火)

那覇第2滑走路は不要

「辺野古」と引き換えの計画

過大な需要予測 環境破壊も

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写真

(写真)那覇空港=沖縄県那覇市

 政府は「沖縄振興策」の一環として来年度予算案から那覇空港第2滑走路の建設費を計上していますが、民間機の発着回数に限れば、将来にわたって建設の必要がないことが、国土交通省などが日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に示した需要予測でも示されました。

軍拡への懸念も

 沖縄県は9日、公有水面埋立法に基づき、那覇空港第2滑走路建設に伴う埋め立て申請を承認しました。これに対し、貴重なサンゴや藻場、自然海岸が消失するとして批判の声が上がっています。さらに、昨年、閣議決定された新防衛大綱に伴う那覇空港(那覇基地)の自衛隊増強の呼び水になり、沖縄での軍拡につながるとの懸念も出ています。

 加えて、仲井真弘(ひろ)多(かず)沖縄県知事は昨年末、普天間基地(宜野湾市)の「県外移設」公約を撤回し、名護市辺野古「移設」に伴う埋め立てを承認した際、政府による那覇空港第2滑走路建設を引き換え条件の一つに挙げました。

 国交省によれば、同空港の現在の発着容量は年間13万5000回で、うち民間機は約9万回、自衛隊機は約2万4000回発着しています(2010年度)。

 第2滑走路の増設で容量は18万5000回になりますが、2030年代の民間機の需要予測は11万9000回から最大13万回です。この予測自体も過大なものだという指摘がありますが、これを前提にした場合でも、民間専用空港にすれば、滑走路1本でも十分に容量があります。

 一方、防衛大綱に沿って那覇基地に配備されているF15戦闘機を現在の1個中隊から2個中隊に増強した場合、自衛隊機の年間発着回数は年間5000回増えます。結果的に、第2滑走路は自衛隊のために建設する形です。

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「民間機専用に」

 沖縄弁護士会は昨年の4月と12月に、第2滑走路計画の再検証を求める意見書を提出。民間機の発着数が30年代まで右肩上がりで上昇する需要予測そのものを批判するとともに、「民間機専用空港とする方法がないかどうか、十分な検討がなされるべきである」と指摘しています。

 さらに、軍民共用を前提にしても、ピーク時の観光シーズンに自衛隊機の発着を減らすなどの調整をすべきだと指摘しています。


 那覇空港第2滑走路 那覇空港は航空自衛隊那覇基地と民間ターミナルが並存する、軍民共用空港です。

 第2滑走路増設は、現在の滑走路の沖合約1300メートルの位置に平行して2700メートルの滑走路を新設。連絡誘導路で連結します。総事業費は約1980億円とされ、来年度予算案に330億円を計上しています。沖合の公有水面を160ヘクタール埋め立て、海域改変区域は180ヘクタールに及びます。


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