2014年2月1日(土)
試験不正 92人に拡大
米核基地 担当将校の約半数
【ワシントン=島田峰隆】米国のデボラ・リー・ジェームズ空軍長官は1月30日、国防総省で会見し、核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を運用するモンタナ州マルムストロム空軍基地で運用の習熟試験中に行われた不正について調査を進めた結果、関与したとされる将校が92人に増えたことを明らかにしました。
同基地で核ミサイルの発射管制を担当する将校は約190人おり、約半数が不正にかかわったことになります。空軍当局は15日、関与した将校は34人と発表していました。
空軍当局によると、将校らは昨年夏の試験で携帯電話のテキストメッセージを使って回答を共有していたといいます。同長官は、これらの92人が「カンニング行為に加わったか、それを知っていたか、知っていても報告しなかった」と指摘。理由については「試験を完璧にこなす必要から来る過度のストレスや恐怖があった」などと弁明しました。
核兵器運用部門で不祥事が相次いでいることを受けて、ヘーゲル国防長官は29日、国防総省で緊急の幹部会議を開き、将校の士気について議論。23日には、不祥事を防ぐために行動計画をつくるよう指示しました。