2014年2月10日(月)
演説を逆に読めば 首相の本心みえた
通常国会を「好循環実現国会」と名づけた安倍晋三首相。国会冒頭の施政方針演説では、震災復興、経済、社会保障の順に語り、集団的自衛権行使や改憲は最後の方でした。自民党の石破茂幹事長は演説直後の会見で、「(政策の)優先順位を明快に示した」と首相を持ち上げました。
しかし、代表質問、予算委員会で論戦が始まると、この優先順位は逆転しました。
日本共産党の佐々木憲昭議員は3日の衆院予算委員会で「大企業には内部留保がたまっている。賃上げと雇用の安定、下請け企業の単価引き上げは十分できる」とただしました。
これに対して首相は「総理大臣とはいえ、給料を上げると言って上がるわけではない」と述べ、最優先に取り組むと言った国民的な課題にまともに向き合わない姿勢を示しました。
一方で首相は、石破氏が“後回し”にするかのように語った集団的自衛権行使や改憲などには、維新の会やみんなの党ら改憲野党からの働きかけもあり、熱弁をふるいました。
首相の施政方針演説を最後から逆に読み返したら、首相の本心が見えました。
(慎)