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2014年3月2日(日)

甘利経済再生相との“深い仲”

パチンコ業界 1400万円提供

電力各社 “覆面”献金

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 パチンコなどによるギャンブル依存症が社会問題化しているなか、安倍政権の有力閣僚の一人、甘利明経済再生相(衆院神奈川13区)が、2006年〜12年の7年間にパーティー券購入という形でパチンコ業界から1400万円を超す資金提供を受けていたことが1日、本紙の調べでわかりました。


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 甘利氏の資金管理団体「甘山会」の政治資金収支報告書によると、甘利氏は、「甘利明を囲む会」と銘打った政治資金集めパーティーを毎年、数回開いています。

 06年、10年、11年の各1回、「囲む会」のパーティー券を各150万円、計450万円分購入していたのは、パチンコ・パチスロメーカー大手の「SANKYO」(東京都渋谷区、資本金148億4000万円)です。同社の毒島秀行会長も、06年、10年、11年に、計400万円分、さらに同会長の資産管理会社「マーフコーポレーション」(同豊島区)も計450万円分のパーティー券を購入していました。

 このほか、横浜市や神奈川県平塚市のパチンコ業者3社が計106万円分のパーティー券を購入しています。

 06年〜12年の7年間に、甘山会がパチンコ業界から受けた資金提供は計1406万円にのぼります。

 マーフコーポレーションは、07年に保有していたパチンコ用プリペイドカード販売会社の株式をマーフ社役員らに数万円で売却、その数カ月後に10億円もの高値で買い戻しましたが、東京国税局から、差額は役員らへの利益供与に当たるなどとして、約10億円の所得隠しを指摘されたことがあります。

 甘利氏は、当選10回。パチンコ業界とも関係の深い通産政務次官、衆院商工常任委員長、自民党商工部会長、経済産業相などを歴任しています。

収入の8割以上ヤミの中

 「甘山会」の政治資金収支報告書によると、収入が1000万円以上あった「甘利明を囲む会」は、06年〜12年の7年間に計15回で、総額約2億4264万円を集めています。

 政治資金規正法は1回あたりのパーティー券購入が20万円以上の購入者名を収支報告書に記載することを義務づけていますが、「甘山会」の場合、購入者名が記載してあるのは、前出のパチンコ業界のほか、家具卸大手の「ニトリ」、積水ハウス、製薬産業政治連盟など。誰が購入したか、はっきりしているのは、パチンコ業界分含め3544万円にすぎず、“透明度”は14・6%です。(表参照)

 8割以上が、ヤミのなかということになります。

 「朝日」1月27日付は、甘利氏が電力会社を所管する経済産業相に就任した06年以降、東京電力はじめ原発を持つ電力各社に甘利氏の「囲む会」パーティー券を水面下で覆面購入してもらっていたと報じました。

 平均的な年間購入額は数百万円とみられますが、各社の1回あたりの購入額は報告義務のない20万円以下に抑えていたといいます。

 内閣府のホームページによると、1月28日の記者会見でこの問題を問われた甘利氏は、「法令にのっとって適正にやらせていただいている」と答えました。

 しかし、原発再稼働に積極的な甘利氏には、20万円以下にして電力などの購入先を隠している疑惑について、明確な説明責任があります。


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