2014年4月24日(木)
3月中小景況 駆け込み需要影響
4月以降の動向に注視
全国中小企業団体中央会は21日、3月の中小企業月次景況調査を発表し、売上高や収益状況など9指標中8指標のDI(指標)値が全年同月比で上昇しました。ただ、消費税率引き上げを見越した「駆け込み需要」の効果が大きく、同中央会は「増税後の反動減を懸念するという報告や駆け込み需要が想定したほどなかったとの報告が多くよせられており、4月以降の中小企業の景気動向を注視する必要がある」としています。
売上高DIは29・8と、増税前の「駆け込み需要」によって前月より22・5ポイント上昇。1990年12月以来、一貫して悪化していた景況DIも2・7と上昇に転じました。
景況を業種ごとにみると、製造業は前月より3・2ポイント、非製造業は12・2ポイント上昇。とりわけ非製造業の上昇が目立ちました。とくに商店街、小売業などが上昇しました。
調査には「増税前の駆け込み需要から受注が増加傾向にある」(山形県・一般機械器具)などの声の一方、「消費税増税を前に駆け込み受注が2月後半より増加傾向にあったが、増税後は受注減になる」(山梨県・電気機械器具)、「売上高など駆け込み需要で、3月の伸び率は過去最大。しかし、4月以降の反動が懸念される」(徳島県・酒類)などといった声も寄せられています。