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2014年5月5日(月)

NPT再検討会議準備委

核保有5カ国報告に批判

核軍縮「重要な進展なし」

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 【ニューヨーク=島田峰隆】当地で開催中の核不拡散条約(NPT)再検討会議第3回準備委員会で、米ロ英仏中の核兵器保有5カ国は核軍縮の取り組みについての報告書を公表しました。これについて、核兵器廃絶と核兵器禁止条約の交渉開始を求める国々は、5カ国が依然として核兵器に固執し、核軍縮の約束を果たしていないと批判しています。


 2010年のNPT再検討会議が合意した行動計画は、5カ国が安全保障政策において核兵器の役割を減らすことなど軍縮の措置をとるとし、今年の準備委員会に進展状況を報告するよう求めていました。米ロ両国は報告書で、冷戦時と比べて今は核弾頭数を大幅に減らしているなどと主張しています。

 これに対しオーストリアは「核兵器のない世界を達成する」とした行動計画の目標に照らすと、報告書には「特筆すべき重要な進展がほとんどみられない」と批判。核保有国が核軍備の縮小、撤廃へ誠実な交渉を行うとしたNPT第6条を含めて「国際社会は核兵器の廃絶と禁止に緊急に行動する義務がある」とくぎを刺しました。

 ブラジルは「核弾頭を量の上で減らしても、核兵器の破壊能力が質的に向上して相殺されるのであれば、ほとんど意味がない」と強調しました。「報告書が示したのはNPT第6条の実行が不十分だということだ」とし、核兵器のない世界の実現へ向け、「すべての国が関与する法的拘束力を持つ包括的な枠組みが必要だ」と訴えました。

 スイスも行動計画の要求に比べて「報告書には重要な前進がみられない」と語り、「核弾頭の改良の質や量といった重要部分を明らかにしていない国もある」と批判しました。

 今回の準備委員会冒頭では、国連のアンゲラ・ケイン軍縮問題担当上級代表が「核兵器のない世界」に向けた行動計画の実施へ各国が「大胆な措置」を取るよう呼び掛けていました。


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